ジェベル125(スズキ)  HOME  戻る

 125ccのバイクは第二種原動機付自転車という分類で、税金や保険料はほぼ50ccの原付と同じ安さで、しかも50ccと違って二段階右折や30km制限の制約がなく、車の流れに乗って走るのに十分なパワーもある。また、オフロードタイプは、軽くて取り回しがよいだけではなく、車体が大きいので安心感があり、乗車姿勢が前屈みでないので視界もよく、通勤や街乗りには最適だと思う。倒してもダメージが少ないのも、オンロードタイプやスクーターに対するアドバンテージだ。
 しかしこのクラスは昔から売れ筋ではなく、近年の排ガス規制の強化で、メーカーも新製品の開発を断念し、125ccのオフローダーは姿を消して行った。
 このジェベル125は初期の1994年型で、自転車との併用で使用頻度は落ちたが、走行10万kmを達成。メーターが一周して新車!?に戻った。
 シートやフロントサスのカバーが割れ、ハンドルや荷台部も少し曲がっているが、14馬力の4ストローク単気筒エンジンは燃費40kmを維持し、タンク容量が13Lもあるので航続距離は500kmを超え、ガソリンスタンドに行くのを忘れてしまうほどだ。
 デザイン面でも、大型ヘッドライトが今でも斬新で、大容量タンクや足つきのよい低いシート高を標準的なオフロードバイクのラインに納めているのは見事だと思う。
 経済性が高く使いやすいバイクが市場から消えてしまったのは寂しい限りだが、ガソリンを使わないバイクの時代もすぐそこまで来ているのかもしれない。

Garakuta-Note 2008.10.19