グラフェン  HOME  戻る

 炭素の同素体は、ダイヤモンド黒鉛(グラファイト)、無定形炭素が古くから知られていたが、近年、球状のフラーレン(C60など)、筒状のカーボンナノチューブに加え、シート状のグラフェンが発見され、製法も確立されて研究が進んでいる。
 グラフェンは、炭素原子が蜂の巣状に結合した原子1個の厚さしかない非常に薄いシート状で、電子の移動速度が最も速い物質として、コンピュータの高速CPUなどへの利用が期待されている。
 鉛筆の芯にも使われている黒鉛はグラフェンのシートが数多く重なった構造なので、黒鉛からシートを1枚だけ取り出してグラフェンを作る試みに数多くの研究者が挑戦したが、うまくいかなかった。
 イギリスのガイム氏とノボセロフ氏は、2004年に、黒鉛にセロテープを貼り付けて剥がすという奇想天外な簡単な方法でグラフェンを分離することに成功。2010年度ノーベル物理学賞を受賞した。
 まさに「コロンブスの卵」的なアイデアで、他の研究者の努力は何だったのかと思ってしまいますが、ガイム氏は2000年に、ノーベル賞のパロディー版ともいえるイグ・ノーベル賞も受賞しており、そういったユーモアが偉大な発明に役立ったのかもしれません。
 模型は、ただ切り抜いただけの紙ですが、フラーレンやカーボンナノチューブと並べて比較して下さい。
型紙PDFファイル(15kB)・・・B5上質紙にプリントアウト。
 写真は、・・・まだです。
☆作り方
  1. カッターで型紙を切り抜く。

"Graphene model" produced by Ei-ichi Yoshida