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(1)大きさ
 一般に、紙飛行機は大きく、保管場所にも困り、手軽なようで手軽ではない。
 家の中でも気軽に飛ばして遊べ、保管を楽にしてコレクション性を高め、紙、インク、ボンドなどの材料費と資源を節約するために、小型にした。
 フロッピーディスクの10Pケースに入る大きさを基本とし、中に入れて飾ることもできる。
(2)ゴムカタパルト
 小さな子供は、紙飛行機を手投げできないため、空き箱と、輪ゴムを利用した滑走式のゴムカタパルト(発射台)を開発した。
 このことにより、飛行機を強く握らないようにだけ注意すれば、尾翼部分を軽くつまんで引っ張り、放すだけで、幼稚園児でも簡単に飛行機が飛ばせる。
(3)おもり
 クリップは、はずれると危険な上、様々な規格があり、使用後は緩むので捨てるしかない。鉛などの埋め込みは、難しい上に高価。
 そこで、全国どこでも入手でき、絶対に直径2cmで重さ1gの1円玉の使用を考えた。
 貨幣なので、使用には注意を要するが、両面テープで粘着し、飛行機を廃棄するときに、剥がして利用すれば、材料費はゼロ。資源も無駄にならない。
 機種の補強と、機体構造の簡略化にも貢献。ワッシャーを代用することもでき、この場合、スケールダウンが可能。
(4)紙
 基本的に、安価な180kg上質紙(A4で500枚2000円=1枚4円程度)を使用している。
 個人での入手は、高価だが、同等の厚さのケント紙のほうが楽かもしれない。
(5)ボンド
 安価な木工用ボンドを使用。
 水性で乾くのに時間がかかるが、乾くと硬くなり、機体が強くなる。
 乾くまで飛ばさないことが、製作上最も大切なポイントとなる。
(6)デザイン
 スケールモデルではなく、簡略化、デフォルメしたデザインとし、無理な軽量化や複雑化は避けた。独自の逆T字胴1円玉水平貼付方式などで部品点数を減らし、10分程度で製作可能とした。
 滑走式ゴムカタパルト使用のため、水平尾翼の低翼化などをした。また、のりしろが、表に出ないようには努力した。
 紙には、強い(曲がりにくい)方向と、弱い方向があるが、小さいので影響は少なく、基本的に考えないことにした。できれば、胴体が強くなる方向にするのが望ましいようだ。
 塗装も簡略化し、カギ十字を使用しないなど、航空機の歴史の悲しい一面である軍事色は弱めた。
(7)飛行性能
 航空力学の専門知識と、企画の性質上、軽量化や高性能化は追求していない。このため、翼は平面翼とし、キャンパーもつけていない。
 基本的に、約12m(理科室の前後の壁)飛べば合格にしているが、中には、体育館で投げ上げると、旋回して滑空し、なかなか落ちてこないものもある。
 1円玉を使用しているので、野外で紛失の恐れがある場所での飛行は避けたい。
(8)遊び方
 飛距離競争・・・教室くらいの広さが適当。
 的当てゲーム・・・円を狙うか、穴を通過させる。
 (立てた棒を倒すのは、同時多発テロ以後自粛)
 着陸ゲーム・・・目標=円、机などに着陸させる。
 並べて眺めているだけでも、それなりに楽しい。
 体育館で投げ上げると、それなりの時間、旋回してくれる。